SSブログ

8Kコンテンツ作品 「東京ノクターン」



ずいぶん前の仕事になるのですが今年の初め
東京に記録的な大雪が二回も降った時期に
大きなお仕事に携らして頂いてました。

NHKさんの制作で8Kの映像コンテンツの
撮影に参加しました。

8Kと言われてもピンとこない方も
いらっしゃるかと思いますが
簡単にいえば映像の解像度の情報量が
多いほど大画面でみた時により綺麗に見えると。
かなり大雑把ですが、その規格をKで表します。

ひと昔前はBSの限られた番組でしか観られなかった
「フルハイビジョン」が2Kになります。
今やハイビジョンは当たり前の時代。
HD画質と銘打ったカメラがあふれ
人々はテレビのデジタル放送で横長のHDサイズに慣れ
YOUTUBEでもHDサイズで一般の投稿動画を閲覧できる。

そして数年前から一部の大型液晶テレビの登場で
話題になりはじめたのが2Kの2倍の「4K」画質。
まるで精密な絵画を見てるように感じるという
高精細さで4Kカメラを使って最近は撮影する
機会も増えてきた昨今。

そんな最中「8K」である。
さらに倍です。

NHKさんは7年後のオリンピックまでに
8Kでのテレビ放送を実現化するために
研究開発を続けているそうです。

その8Kプロジェクトの
エキシビジョン用の映像作品で
タイトルは「東京ノクターン」。

東京の夜景をテーマに複数のカメラマンが
街の情景を撮影した映像作品です。

8Kのムービーカメラは、、というと
NHKさんが作ったものが存在するのですが
まだ1〜2台しかない上に大きくて取り扱いが難しい。
(これからどんどん小型化する開発をしているそうです。)

というわけで今回はデジタルスチルカメラの
ニコンD800でのタイムラプスによる撮影で
映像を作る試みでした。

D800は8Kサイズの写真が撮れる一眼レフカメラとして発売され
さらにカメラの機能にタイムラプスモードがあります。

タイムラプスとは写真を一定間隔で撮り続け
撮った膨大な枚数の写真を結合することで
時間を圧縮した映像を作り出す技法です。
よく大自然の中、星空がゆっくり回転して
朝焼けを迎えるまでを数十秒で見せる映像を
目にしたことがあると思いますが
あれがタイムラプス技法です。

今回は夜景がテーマなのでスローシャッターを切ることで
夜なのに明るい街の情景が
動く車のテールランプの光と合間って
美しい映像になりました。

私はその中で雪の東京の情景のタイムラプスと
4KカメラでなのですがMoviという制震装置をつかって
ヘリコプターによる夜の東京上空の映像と
夜の隅田川の船上からの映像のパートを
担当させてもらいました。


image.jpg



image.jpg

image.jpg


タイムラプスは他のカメラマンのために
撮影データーの検証から。
Moviでの撮影はマルチコプター空撮での
ノウハウがあるので使い慣れてはいるものの
RED epic という重い4Kカメラを積んでのハンディ撮影。
ヘリコプター後方を全開にして
マイナス温度のなか安全帯着用で8000フィートから
新宿新都心に下降するという
スリリングな撮影でありました。


image.jpg


image.jpg

完成試写の際に日本に二台しかないという
8Kモニターで見させて頂いた感想は
あまりに細部まで見えすぎる街の
細かなディティールのあちらこちらに目がいってしまい
漠然と全体を鑑賞する余裕がないくらいの細密さでした。

4Kが美しい細密画を漠然と鑑賞してる感じならば
8Kは実際のランドスケープを前に
見たいところに焦点を合わせて観る感じ。

実際、人間の肉眼はそれほど現実の世界を
細かな情報まで視認しているわけではないので
現実以上の精細さで見えるという意味では
ナチュラル3D映像(現実の映像以上という意味で)のようでした。

まだまだハードルが高い8K映像ですが
これから撮影の現場に徐々に出始めることでしょう。

撮影中は関係各位の皆様には大変お世話になりました。
ありがとうございました。



( 報道資料 NHKエンタープライズ )



( ITpro 日経コンピュータ)


トラックバック(0) 

トラックバック 0

NEWプロペラAIR-CAMERA (エア•カメラ) .. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。